ニュースリリースの通り、2021年1月25日から、GSE(Grapefruit Seed Extract)を使った除菌剤「BNUHC-18」(BC18)を発売している。5Lと20Lの販売だ。直販サイトからの販売である。こだわったのは価格だ。アルコール消毒液と大差ない価格をめざし、20L版で300mL単価=375円(税別)を実現した。MISTECTのスピンアウト商品である。

BC18を緊急発売することにしたのは、今冬、新型コロナウイルス感染症の家庭内感染が増えていることが理由である。新型コロナウイルス感染症はじつにやっかいな病気で、ほとんどの人は抗体をもっていないから、家族に感染者が出ると感染リスクが急増してしまう。そのリスクを少しでも減らしたい、と考え、BNUHC-18を開発した。

そのゴミはウイルスだらけかも

仕方なく家にいる、という人も増えてきた。医療リソースが逼迫しているから、入院したくても、自宅療養せざるを得ないというケースだ。さて、どうやれば、家族に感染させずに過ごせるのか、途方にくれてしまうだろう。

なかでも問題なのが、ゴミの処理である。家族が鼻をかんだとしたら、そのティッシュの屑はウイルスだらけかもしれない。鼻水や唾液にもウイルスがいるから、唾液を検体とするPCR検査もできるわけだ。

じつにゴミは危険である。感染リスクを回避するには、目と鼻と口を防護し(ゴーグルと不織布マスクなど)、手袋もして、ゴミ箱にすっぽりビニール袋をかぶせ、慎重に袋づめして密閉するという作業をすべきという結論になる。難易度が高すぎる。

ふんだんに使っても無臭・安全

むしろ、ゴミを消毒するほうがいいだろう。しかし、いい消毒剤がない。アルコールをゴミに噴霧し続けていると、火災の危険がある(鼻水まみれのところに噴霧するのだから、高濃度のアルコールをたっぷり噴霧しないと、おそらくウイルスには効かない)。匂いにやられてしまう人もいるだろう。次亜塩素酸ナトリウム水溶液も、スプレーするのはよろしくない。空気中に漂う次亜塩素酸ナトリウムを吸いこむと、肺炎をおこしてしまう可能性があるからだ。そして塩素臭も辛い。

BC18はふんだんにスプレーしても火災の危険なく、肺炎の危険なく、肌に触れても問題が起きる可能性はほとんどなく(GSEは化粧水にも使われている)、そして無臭である(むしろ消臭する)。これがGSEを使う、リーブナブルな価格の除菌剤をつくった理由である。ゴミ箱の中のティッシュは、さすがにMISTECTでもカバーしきれない。トイレの床に超音波式加湿器を置いて、床の除菌をするという使い方もある。

新しいマナーに

新型コロナウイルス感染症のイヤなところは、無症状の感染者が大量にウイルスを吐出することである。元気な人が、感染者かもしれない。本当に厄介だ。米国疾病管理予防センター(CDC)のMichael A. Johansson氏らの研究によると、無症状の感染者からの感染が、全感染の半分以上を占めている。

こうなるともう、人前で話すときのマスクと同様、「自分が出すゴミは除菌する」というのが、新しいマナーだと言えるかもしれない。ティッシュが乾燥すると、ウイルスが空気中を漂ってしまう可能性もある。鼻をかんだらシュッシュッというのが正解だと私は考えている。

そのほかの注意事項は、東京都福祉保健局の「自宅療養者向けハンドブック」が参考になる。不顕性感染者の存在を考えると、療養者がいなくても、こういう生活をするべきなのかもしれない。

ピアノ鍵盤にも安全

そしてもうひとつ、BC18は2か月間、毎日、ピアノ鍵盤に使用して、ひび割れしないことを確認しての商品化である。たとえば自宅でピアノ教室をされている方などは、本当に困っていると思う。互いにマスクをして、距離をとって、頻繁に換気をすれば基本的に安全。もちろん手指の消毒もしてからレッスン、だと思うが、マスクも100%ではないし、ピアノ鍵盤を除菌したい。

しかし、アルコールを使うと、鍵盤がひび割れする。生徒が鼻をかんだティッシュを捨てることもある。BC18はピアノ鍵盤にもゴミ箱にも安心して使える除菌剤として開発している。

2か月間、毎日BC18を使用して、ピアノ鍵盤がひび割れしないことを確認
直販サイト・https://bnuhc.shop/

(Author:古瀬幸広)