残念なことに、今日もクラスター発生のニュースがあった。これが続くかぎり、なかなか事態は変わらない。寒くなってきて、ヨーロッパでは再び感染者が増え始めた。ロックダウンを検討したり、夜間外出禁止にしたりなど、厄介さを感じるニュースばかりとなっている。

感染が爆発した二つの理由

私は、ここまで感染が爆発した理由、クラスターが発生している理由は、主として次の二つであると思っている。

1)無症状の「元気な人」がウイルスを吐出すること
2)宿主を離れても、モノの表面で長く感染力を保つこと

普通、ウイルスにやられた人は発病し、寝込んでしまう。だから(ウイルスから見て)次の標的は、看病してくれる数名に限定されるものだ。ところが新型コロナウイルスは、発病の寸前にウイルスを多く出す。なんと厄介な。いや、狡猾なウイルスだろう。これなら次の標的は多数になる。

また、この意味では、「検温」に頼りすぎるのは危険ということだ。事実、検温して、熱を出していない人ばかりで練習した劇団にひとりの感染者がまぎれこんでいて、91人中62人が感染するという大クラスターになっている。検温してから入室させる施設も増えているが、「平熱です」というのも、気休めにすぎない。

モノの表面で長く感染力を保つのも、厄介だ。「28日間、生きていた」という報告もある。普通、ウイルスは宿主を離れると長くは生きられないものだが、新型コロナウイルスはあまりにも特別である。

掃除が感染リスクを高めている可能性

長寿命ということで、「気になるのは床である」ということは、すでに書いた(床に注目した理由)。もうすこし詳しく書いておこう。私は、とくに接待をともなうお店のクラスターでは、次のような事象が起きていると考えている。

1)感染者がウイルスを吐出する(大半は床に落ちる)
2)さらに翌日の掃除機による清掃で、店内のあらゆるところにウイルスをばらまく
3)そのウイルスが感染力をもっており、手につき、接触感染をひきおこす

想像通りなら、リスクだらけだ

掃除機でウイルスを室内に舞いあげているとすると、リスクだらけの部屋となる。接待をともなう飲食店は、だいたいこんな感じだろう。

舞いあがったウイルスは、卓上のコップ、ペットボトル、灰皿やソファの表面にひそむことになる。さすがに机上は拭き掃除で消毒をするだろうが、それ以外はノーマークだろう。入店時に手指をアルコール消毒しても、ソファからコップまでにウイルスが付着していれば、ほとんど意味はない。手指にたっぷりウイルスをつけて、飲食することになる。乾きものだと、手づかみで食べることが多いのもリスクだ。

逆に、MISTECTしてもらえば、この露出表面の全体――ソファ・テーブル・コップ・ペットボトル・床――にGSEによるウイルス抑制コーティングすることが可能だ。活動を抑制してしまえば、掃除機でウイルスが拡散しても問題はない。これくらいの部屋なら、10分間以内で作業は終わる。

歌ったら食べるな、食べるなら歌うな

そして相変わらず、昼カラ(昼のカラオケ)でのクラスターが報道されている。「カラオケは危ない」と言いたいところだが、そう単純でもない。カラオケボックスでのクラスターはまだ報道を見たことがないからだ。カラオケボックスは建築基準法で換気基準が設定されており、換気がしっかりしているのが大きな理由だと思う。

カラオケボックスではなく、喫茶店・スナックのようなスタイルでのカラオケでクラスターが起きている。ひとつは換気の問題、そしてもうひとつは、「歌っては食べ、食べては歌う」というスタイルの問題だと思う。歌えばウイルスは飛ぶ(飛沫・エアロゾル)。それをたっぷりかぶった食べ物・飲み物を口にする。これは、やめたほうがいい。

歌うことと食べることを別の部屋でやるとか、食べてから昼カラをはじめるなど、けじめをつけるだけで昼カラのクラスターは防げるのではないか(換気も必須)。

ただし、マイクの受け渡しは要注意である。カラオケのマイクで、インフルエンザの感染がひろまるという研究もある。マイマイクが理想だが、消毒してからマイクを次の人に渡す、あるいは歌いおわったら手を洗う、という新しいマナーが必要だろう。

(Author: 古瀬幸広)