基礎知識01と02は、個人視点からの感染を防ぐ基礎知識でした。03と04で、オフィスを管理する人や、飲食店などサービス提供者の視点からの基礎知識をまとめます。MISTECTを導入しながら、こうした対応を補完的にするのが理想です。

手作業で補完

MISTECTのコーティングは、何度もこすったり、あるいは水拭きしたりすると、とれてしまいます。ドアノブや机の上など、手をよく触れる場所については、界面活性剤や次亜塩素酸ナトリウム水、あるいはアルコールなどで別途消毒をしてください。それぞれ、使用上の注意をよく読んでの利用をお願いします。とくに次亜塩素酸ナトリウムは、肌につくと荒れますし、金属を変色させたりもしますので、注意が必要です。

「みんなが触るところ」を消毒

結局、手指を介して接触感染はひろまっていきます。ビルのエレベーターのボタンからクラスターが発生した事例がありました。誰かの手指についたものが、また誰かの手指についていく。手洗いの頻度を多くすると同時に、エレベータや照明のボタン、コピーマシンの操作ボタン、呼び鈴、受付のタブレットなどを重点的に、そしてできれば一日に何度も、消毒をしてください。

土足をやめるか、消毒マットを置くか

オフィスは土足をやめ、トイレには別の履物を用意するのが理想ですが、それが難しい場合は、玄関とトイレに消毒マットを用意するといいでしょう。靴裏を消毒してから建物に入る、オフィスに入るということです。

トイレはできれば自動水栓にしたいですね。あとペーパータオルにしてください。アルコール消毒液をエレベータ前に置くのは、とてもいい方法です(トイレには不要)。

アルコール噴霧は火気注意

アルコールも手指消毒や、ドアノブの消毒に使えますが、噴霧する場合は、「爆発物だ」という意識をもってやりましょう。「しっかり消毒しなきゃ」とアルコールをたっぷり噴霧したために、爆発したり、オフィスが火の海になった事例もあります。もちろん、管理にも注意が必要です。消防庁からの注意書きを引用しておきましょう。

パーティションを高くする

一般のオフィスでは、大声を出すわけでもなく、無理にマスクをすることもないでしょう(ただし、咳エチケットは徹底しましょう)。最近は、テレワークも併用し、出勤する社員の数を減らしている会社も増えているようです。オフィスでもソーシャルディスタンシングということですね。悪くない考え方だと思います。

ただ、コールセンターのような、必ず声を出すオフィスでは、パーティションの高さを見直すことを勧めます。マスクをしたままだと、電話応対はしづらいばかり。高いパーティションで区切れば、たとえ咳をしても、周囲にエアロゾルはひろがりません。

会議ではマスクと換気

一方、やはり会議は「密」になりやすいので、マスクをし、換気にも気を配りましょう。MISTECTは会議室の床やテーブルの裏などをアンチウイルスコーティングしますから、ウイルスの量は減らせますが、空間除菌はできません。熱心にプレゼンすると自然と声が大きくなり、飛沫も飛ばしてしまうので、マスク必須です。狭い会議室なら、HEPAフィルターを使う空気清浄機を導入するのも意味はあるでしょう。

テレワークとの組み合わせがベスト

社員の1/3や1/2を交互にテレワークにする会社が増えているようです。うまいやり方だと思います。全員をテレワークにしなくても、これだけでも効果はある。オフィスの中でソーシャルディスタンシングがとれますし、多くの会社がこうすれば、理論的には、満員電車も減るはずです。

不幸な事態ではありますが、いまは「変えるチャンス」でもあります。あとはハンコ文化を電子署名文化に変更し、「押印のために出社する」人をなくすことです。